実家・空き家の有効活用アイデア②　週末別荘

都心のマンションに暮らす方へ

　東京は、都心にも割と公園が多いのですが、やはり週末は都会の喧騒を離れて、郊外で自然にふれあう時間が欲しいなって思ったりしませんか。特に子育て世代で、都心のマンションに暮らしている方にとっては、そんなふうにお考えの方も多いのでは。まして今はアウトドアレジャーがブームですから。先日、ある屋外イベントに参加したところ、あまりのテントの多さにびっくりしてしまいました。

　別荘というと、箱根や軽井沢のように、東京からかなり離れた場所にあるイメージが強いのですが、私は、かつてのベッドタウン、都心から電車で1時間程度の通勤圏にある実家や空き家を「週末別荘」として活用してはどうかと考えています。そこなら休み明けまで滞在してもちょっと早出をすれば出勤することもできます。さらにもっと郊外に出かけたいときは、そこを拠点にすればいいのです。

　「週末別荘」なのですから、思い切り自分の趣味に合わせてリフォームすることも可能です。今はやりのガレージハウスのようにしてみたり、ボルダリングスペースを作ってみたり、きっと楽しい空間づくりができると思います。

郊外に避難場所を確保しておくと安心

　じつは、「週末別荘」にはもう一つの重要な役割があります。私はかねてから耐震診断・耐震補強の仕事をしてまいりました。そのため地震に関する情報に接する機会も多く、日本という国は本当にいつ地震が来てもおかしくないのだなと痛感させられます。

　そしてひとたび東京に地震が来たら、大変な事態が起きることは想像に難くありません。

はたして避難所は確保できるのでしょうか。昨今のペットブームの中で、ペットの避難はどうするのでしょうか。

　特にマンションにお住まいの方は、ライフラインがストップした段階で、電気も水道もガスもトイレもエレベーターも使えません。そんな暮らしに本当に耐えられるでしょうか。私は郊外に「週末別荘」という避難場所を確保しておくと安心だなと思っています。そういう空き家の活用方法があってもいいと思いませんか。