実家問題に楽しく取り組むには
実家をどうする。いろいろ悩み事が多く、ため息が出てしまいます。だから相談室をはじめたわけですが、実家問題に楽しく取り組むために、ヒントとなるようなことを考えてみましょう。まずは片付けについて。前回のブログに書いたように、私は「小さく住む」ことはとても素敵なことだと思っています。そのためにはやはりモノを減らすことがとても大事です。モノを減らし、自分の好きなもの、ちょっと贅沢だけど良いもの、そういったものを選別・吟味して使う。私はセカンドライフの住まい方について、そんなシンプルライフの提案をしたいと考えています。実家問題もこうして自分のライフスタイルに何か目標をつくることで、楽しく取り組めるようになるのではないでしょうか。
それから、実家問題に楽しく取り組むためには、やはり孫の存在が鍵を握ると思います。片付けを「昭和時代の宝探し発掘作戦」と位置付けてみてはいかがでしょうか。私たちの世代では不要と思われるようなものでもマンガ、絵本、ゲーム、おもちゃ等は孫にとって宝物になる可能性があります。そうしたものが世代を超えた楽しみを生むきっかけになるかもしれません。
そしてそれらを展示するスペースを創ってみませんか。それが私からの提案です。どこに?そうです、応接室です。住宅簡易診断の調査に伺うと、「応接室」という部屋のある家がとても多いことに気が付きます。結構スペースをとって大きなソファーやときには暖炉が設置してあったりします。応接室って必要なのでしょうか。
おもちゃ美術館ってご存じですか
東京・四谷に東京おもちゃ美術館という施設があります。ご存じですか。旧四谷第四小学校の校舎を再利用した私設の美術館です。「市民立」の美術館と謳っています。多くの方の寄付やボランティアによって成り立っているそうです。
「あそぶ・つくる・であう」をテーマに、おもちゃのまち、ゲームのへや、おもちゃこうぼう、おもちゃのもり、赤ちゃん木育ひろばなど、さまざまなスペースが用意されていて、多くの親子連れでにぎわっています。
日本各地の木材を多用した空間づくりによって、室内は木の良い香りが漂っています。「ゲームのへや」といってもテレビゲームのようなものはなく、昔ながらのボードゲームなど、対面で行うゲームが設置されています。そこでは世代を超えて親・子・おじいちゃん・おばあちゃん・孫が楽しそうに遊んでいます。私が伺ったときには、海外から来た親子連れもとても多かったです。このおもちゃ美術館が現在、日本各地に12か所あり、きっと今後も増えていくのだろうと思います。
実家にミニミニおもちゃ美術館をつくりませんか
私は「応接室」をリフォームして、おもちゃ美術館のミニチュア版をつくってはどうかと考えています。無垢の木を使った空間づくりをし、片付けによって発掘(発見)されたマンガ、絵本、ゲーム、おもちゃを活用します。部屋の真ん中にすべり台があってもいいと思います。
実家に喜んで孫が遊びに来る、そんなリフォームができたら楽しいと思いませんか。そのためなら片付けも楽しくなるような気がしませんか。私はこのリフォームを「グランキッズリフォーム」と呼んでいます。将来、家を売却あるいは賃貸するときに、子育て世代の一次取得者層に家の魅力をアピールするポイントにもなるのではないかと期待しています。